第2回:頭皮ケアの基本②|タイプ別に見る頭皮の特徴とチェック方法

ヘアケア

最近、髪がベタつきやすい」「乾燥してフケが気になる」…そんな悩みを感じたことはありませんか?
実はその原因、多くの場合“頭皮のタイプ”にあります。

頭皮にも、肌と同じように「乾燥」「脂性」「敏感」「健康」といった特徴があり、自分のタイプを知ることが美しい髪を育てる第一歩になります。

この記事では、現役ヘアスタイリストの視点から 頭皮タイプの特徴とセルフチェック方法 をわかりやすく解説します。
今日からできる簡単なセルフチェックで、自分に合ったケアを見つけてみましょう。

頭皮にも“肌質”がある

なぜ頭皮タイプを知ることが大切なのか

頭皮は、髪の毛を育てる“土壌”のような存在です。
どんなに良いシャンプーやトリートメントを使っても、自分の頭皮タイプに合っていなければ効果が半減してしまいます。

例えば、乾燥タイプの頭皮に洗浄力の強いシャンプーを使えば、フケやかゆみが悪化することもありますし、脂性タイプなのに保湿ばかりを重視すれば、ベタつきや抜け毛の原因になることも。

自分の頭皮タイプを知ることは、

髪のボリュームやツヤを保つ

抜け毛や細毛を防ぐ

将来的な頭皮トラブルを予防する

といったケアの基盤になります。

“自分に合ったケア”を見つけるための第一歩が、頭皮タイプの理解なのです。

頭皮環境が髪に与える影響

髪は頭皮から生まれ、毛根で育ちます。つまり、頭皮の状態はそのまま髪の質に反映されるのです。

乾燥した頭皮 → フケやかゆみ、切れ毛、髪のパサつきの原因に

皮脂が多い頭皮 → 毛穴が詰まりやすく、抜け毛や細毛が増えやすい

血流が悪い頭皮 → 毛母細胞に栄養が届かず、髪が細く弱々しくなる

炎症がある頭皮 → ツヤやハリのない髪になりやすく、成長途中で抜けてしまうことも

健康な頭皮は“やわらかく・血行がよい”状態です。この環境が整っていると、毛根はしっかり栄養を受け取り、太くてハリのある髪を育てることができます。

つまり、 髪のボリュームやツヤを改善したいなら、まず頭皮ケアが欠かせない ということです。

頭皮タイプは4種類

乾燥肌タイプの特徴とセルフチェック

頭皮が乾燥していると、髪に必要な潤いが不足し、パサつきやフケ、かゆみなどのトラブルが起こりやすくなります。

特徴

頭皮がカサついて白いフケが出やすい

シャンプー後やドライヤー後にかゆみを感じる

髪がパサつきやすく、ツヤが出にくい

季節の変わり目や冬にトラブルが増える

セルフチェック
下記のうち、2つ以上当てはまる人は乾燥肌タイプの可能性大です。

□朝起きたときに頭皮が突っ張る感じがある

□黒い服を着るとフケが気になる

□保湿系シャンプーを使うと調子がよい

□頭皮マッサージをすると軽くヒリつくことがある

乾燥肌タイプに合ったケア方法

乾燥肌タイプの頭皮は「保湿」と「刺激を減らすケア」が基本です。以下のポイントを意識してみましょう。

シャンプー選び

アミノ酸系や弱酸性のやさしいシャンプーを選ぶ

「スカルプ用」でも洗浄力が強すぎるものは避ける洗い方の工夫爪を立てず、指の腹でやさしく洗う

ぬるま湯(36〜38℃くらい)でしっかりすすぐ

1日1回で十分。洗いすぎは乾燥を悪化させる

保湿ケア

頭皮用の保湿ローションやエッセンスを取り入れる

お風呂上がりに軽くマッサージしながらつけると血行もアップ

生活習慣

睡眠不足や偏った食事は頭皮の乾燥を悪化させる

水分と良質な油(オメガ3など)を意識して摂る

NG週間

熱いお湯でのシャンプー

強いアルコール入りの育毛トニック

長時間の紫外線を無防備に浴びること

💡 まとめ
乾燥肌タイプの頭皮は、顔の乾燥肌と同じく“やさしく洗ってしっかり保湿”が鉄則。日々の小さな工夫で、かゆみやフケを防ぎ、髪のツヤやボリュームも取り戻せます。

脂性肌タイプの特徴とセルフチェック

頭皮の皮脂分泌が多く、ベタつきやすいタイプです。放置すると毛穴の詰まりやニオイ、抜け毛の原因になることもあります。

特徴

シャンプーしても夕方にはベタついてくる

フケが黄色っぽく、しっとりしたタイプが多い

頭皮のニオイが気になりやすい

毛穴に皮脂が詰まって炎症や赤みが出ることがある

髪がペタッとしやすく、ボリュームが出にくい

セルフチェック

下記のうち、2つ以上当てはまる人は脂性肌タイプの可能性があります。

□朝シャンをしても夕方には髪がベタつく

□枕カバーに皮脂汚れがつきやすい

□皮脂で前髪が分かれやすい

□頭皮を触るとすぐに指先が脂っぽくなる

□皮脂や汗でニオイが気になることがある

脂性肌タイプに合ったケア方法

脂性肌タイプは「皮脂を取り除くこと」だけに意識が行きがちですが、実は洗いすぎも逆効果。皮脂分泌がさらに活発になり、トラブルが悪化することがあります。

ポイントは 適度な洗浄とバランスケア です。

ケアのポイント

シャンプーは1日1回まで

皮脂が気になるからと朝晩2回洗うのはNG。必要な油分まで奪ってしまい、逆に分泌量が増えます。

洗浄力がマイルドなシャンプーを選ぶ
「スカルプケア用」や「皮脂バランスを整えるタイプ」がおすすめ。メントール入りで爽快感を得るのも良いです。

すすぎをしっかり
シャンプー剤が残ると皮脂と混ざって毛穴詰まりや炎症の原因に。ぬるま湯で丁寧に流すことが大切です。

生活習慣の見直し
脂っこい食事や睡眠不足は皮脂分泌を促進。野菜や魚を意識した食事と規則正しい生活が頭皮環境改善につながります。

定期的なクレンジングケア
週1回程度、炭酸シャンプーやクレンジングスパで毛穴をスッキリ。過剰皮脂やスタイリング剤をリセットできます。

💡 まとめ

脂性肌タイプは、皮脂の分泌が多いために「ベタつき」「かゆみ」「毛穴の詰まり」などのトラブルが起こりやすいのが特徴です。ですが、過剰な洗浄や誤ったケアで皮脂を取りすぎてしまうと、かえって分泌が増えて悪循環に陥ることもあります。

敏感肌タイプの特徴とセルフチェック

特徴

敏感肌タイプの頭皮は、外部からの刺激に弱く、ちょっとした環境の変化や使用しているヘアケア製品によって赤みやかゆみが出やすいのが特徴です。乾燥や皮脂過多といった要素が複合的に関係している場合もあります。

季節の変わり目に頭皮トラブルが起こりやすい

新しいシャンプーやカラー剤でしみたり赤くなることがある

ストレスや睡眠不足で頭皮がかゆくなる

乾燥と皮脂分泌の両方の症状が出ることもある

セルフチェック

以下の項目に当てはまる数が多いほど「敏感肌タイプ」の可能性が高いです。

□シャンプー後に頭皮がヒリヒリする

□頭皮に赤みやフケが出やすい

□ヘアカラーやパーマ後に強い刺激を感じる

□季節の変化や体調不良で頭皮トラブルが悪化する

□低刺激性や敏感肌用の商品を選ぶことが多い

敏感肌タイプに合ったケア方法

敏感肌タイプの頭皮は、ちょっとした刺激でも赤みやかゆみが出やすい繊細な状態です。大切なのは「余計な刺激を与えない」ことと「頭皮のバリア機能を守る」こと。

ケアのポイント

低刺激シャンプーを選ぶ
→ アミノ酸系や敏感肌用のシャンプーで、無香料・無添加タイプが安心。

お湯の温度は38℃前後
→ 熱すぎるお湯は乾燥や刺激の原因になるため、ぬるめがベスト。

ゴシゴシ洗わず、指の腹で優しくマッサージ
→ 爪を立てるのはNG。摩擦を減らすことが大切。

シャンプーは1日1回まで
→ 必要以上に洗うと頭皮バリアが壊れやすくなる。

ドライヤーは低温・適度な距離で
→ 過度な熱は刺激になるので、根元からふんわり乾かす程度で十分。

生活習慣の見直しも大切
→ 睡眠不足やストレスは敏感肌を悪化させやすいため、規則正しい生活を。避けた方がいいこと

アルコール入りの育毛剤や強いメントール成分

頭皮を強くこするマッサージブラシ

過度なカラー・ブリーチ・パーマ

💡 まとめ
敏感肌タイプの頭皮は「守りのケア」が基本。刺激を減らし、頭皮環境を穏やかに保つことが、健やかな髪の成長につながります。

健康肌タイプの特徴とセルフチェック

健康肌タイプは、頭皮環境が安定していてトラブルが起こりにくい理想的な状態です。水分と皮脂のバランスが整っており、髪のハリ・コシ・ツヤも出やすいのが特徴です。

特徴

かゆみや赤みなどのトラブルがほとんどない

過剰な皮脂やフケが出にくい

季節の変化やストレスにも比較的強い

髪が抜けにくく、太さやコシが安定している

触ったときに「しっとりサラッ」としている

セルフチェック

□ 洗髪後に頭皮がつっぱらない

□ 夕方になってもベタつきやにおいが気にならない

□ フケがほとんど出ない

□ 季節の変化でも頭皮の調子が安定している

□ 髪が元気でスタイリングしやすい

→ 上の項目に多く当てはまる人は、健康肌タイプの頭皮といえます。

💡 まとめ

健康肌タイプの人も「間違ったケア」でトラブルを招くことがあります。予防的に正しいケアを続けることが、美しい髪を育てるカギになります。

健康肌タイプに合ったケア方法

健康肌タイプは、今の良好な頭皮環境を 維持すること が一番大切です。必要以上のケアや強い刺激は避けて、シンプルに整える習慣を意識しましょう。

シャンプーの選び方

低刺激で、洗浄力が強すぎないシャンプーを選ぶ

1日1回を目安に、汗や汚れを落とす程度でOK

洗浄力の強いスカルプシャンプーは毎日ではなく、週1回程度にとどめると安心

洗い方

指の腹で優しくマッサージするように洗う

熱すぎるお湯は乾燥を招くので、38℃前後のぬるま湯がベスト

シャンプーはしっかり泡立ててから頭皮にのせる

乾かし方

自然乾燥はNG。ドライヤーで根元からしっかり乾かす

乾かすときは頭皮に風を当てて、熱を一点に集中させない

頭皮マッサージ

健康な頭皮でも血行促進はプラスになる

入浴後やシャンプー時に1〜2分、こめかみや後頭部を中心にほぐす

ライフスタイル

栄養バランスの取れた食事(タンパク質・鉄分・ビタミンB群など)

適度な運動と質の良い睡眠で頭皮のターンオーバーをサポート

ストレスをためすぎないことも大切

✨ 健康肌タイプの人は「攻めのケア」より「守るケア」でOK。今の状態を維持できれば、美しい髪を長く楽しめます。

頭皮タイプ別まとめ

頭皮は大きく分けて 4つのタイプ に分類できます。自分の頭皮タイプを知ることで、適切なケアができ、髪のトラブルを未然に防ぐことができます。

乾燥肌タイプ

特徴:かゆみ・フケが出やすい、頭皮がつっぱる感じ

ケアのポイント:保湿重視。洗浄力の強すぎないシャンプー&頭皮用化粧水でうるおいを守る

脂性肌タイプ

特徴:ベタつき・ニオイが気になる、毛穴詰まりや抜け毛が出やすい

ケアのポイント:過剰な皮脂をやさしく落とす。スカルプシャンプーや定期的なクレンジングで清潔に保つ

敏感肌タイプ

特徴:赤み・かゆみ・ヒリつきが出やすい、刺激に弱い

ケアのポイント:低刺激・無添加のアイテムを選ぶ。ゴシゴシ洗いや紫外線ダメージを避ける

健康肌タイプ

特徴:かゆみやベタつきなど大きなトラブルがない

ケアのポイント:現状維持が大切。シンプルな洗髪と生活習慣で健康な頭皮をキープ

まとめ

頭皮環境は髪の健康を左右する大事な土台です。
「自分の頭皮タイプを知る → 合ったケアを続ける」
この流れを意識するだけで、髪のツヤやボリュームは変わってきます。

今日からできるケアで、未来の髪は変わります。
ぜひ自分の頭皮タイプを知って、明日からの習慣に役立ててくださいね。

もしセルフケアで不安を感じたら、プロに相談するのもおすすめです。

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