「紫外線対策は夏だけで十分」——そう思っていませんか?
実は、冬の紫外線は気温が下がることで“弱く感じるだけ”で、肌への影響はしっかり残っています。乾燥や冷たい風との相乗効果で、冬の肌は夏よりダメージを受けやすいこともあるほど。
特に30代〜40代以上は、紫外線ダメージが肌老化に直結しやすく、
くすみ・シミ・たるみ・乾燥悪化 の原因になるため要注意。
今回は、美容のプロ目線で
「冬の紫外線が危険な理由」「どんな肌トラブルが起こるか」「今日からできる対策」
をわかりやすく解説します。
冬も紫外線は降り注ぐ。実は“夏の半分以上”あるって知ってた?
「冬は紫外線が弱いから大丈夫」
そう思われがちですが、実は大きな誤解です。
紫外線には主に UV-A と UV-B があり、このうち
UV-A(肌の奥まで届く紫外線)は、冬でも夏の約80%ほど降り注いでいます。
つまり、肌の老化に関わる“光老化”の原因であるUV-Aは、
季節に関係なく一年中ほぼ同じ強さ で私たちの肌に届いているのです。
さらに冬は…
✔ 空気が澄んでいて紫外線が届きやすい
気温が低く、湿度も下がるため、夏よりも空気中の粒子が少なく、
紫外線が“まっすぐ肌に届きやすい”環境になります。
✔ 雲が多い日でもUV-Aは透過する
UV-Aは雲を通り抜けやすく、曇りの日でも約80%が地上に届きます。
✔ 雪による“照り返し”で2倍近く浴びることも
雪面は紫外線を反射します。
スキーや雪国での外出は、夏より強く浴びる場合もあります。
冬の紫外線を甘く見るとどうなる?
シミ・くすみがじわじわ濃くなる たるみの原因になる“真皮へのダメージ”が進む 肌の乾燥が悪化し、バリア機能が落ちる
寒さで血行が悪くなっている分、修復力も低下しやすいため、
冬はむしろ紫外線ダメージが蓄積しやすい季節です。
冬の紫外線が肌に与える影響
冬の紫外線は、夏のように“ジリジリ焼ける感覚”がないため軽視されがちですが、実は肌にとって非常に厄介な存在です。特に冬は 乾燥 × 紫外線 × 冷え が重なり、ダメージが蓄積しやすい季節です。
乾燥とのダブルパンチでバリア機能が低下する
冬の空気は湿度が極端に低く、肌の水分保持力が弱くなっています。
そんな状態で紫外線を浴びると、
肌のキメが乱れる
乾燥小ジワが増える
かゆみや赤みなど敏感症状が出やすい
など「肌のバリア機能の低下」が起きやすくなります。
シミ・くすみが濃くなる“メラニン増加”
冬でも紫外線はしっかりメラニンを刺激します。
夏のダメージが冬に表面化する
肌代謝(ターンオーバー)が落ちる
乾燥で肌が硬くなり、メラニンが排出されにくい
これらが重なり、冬に急にシミが濃く見える現象 がよく起こります。
たるみを進行させる“光老化”
冬でも強い UV-A は肌の奥(真皮層)まで届き、
コラーゲンの破壊 弾力繊維エラスチンの劣化 肌のハリ低下
を引き起こします。
その結果…
✧ ほうれい線が深くなる
✧ フェイスラインがぼやける
✧ 頬がたるみやすくなる
といった“老け見え”が進行します。
慢性炎症で敏感肌を招く
紫外線を浴び続けると、肌内部で小さな炎症が常に起きている状態になり、
これは 「慢性炎症」 と呼ばれます。
冬はもともと肌が敏感になりやすいため、
・赤み
・かゆみ
・ピリつき
・化粧ノリの悪さ
などの不調が続きやすいのが特徴。
「冬なのに日焼け止めを塗るとしみる…」
そんな方は、紫外線による慢性炎症が進んでいる可能性があります。
冬に特に気をつけたいシーンは?
冬は屋外の紫外線量が夏より少なく感じられますが、実は日常生活の“何気ない場面”でしっかり浴びています。特に以下のシーンは、冬の紫外線ダメージが蓄積しやすく要注意です。
通勤・通学の時間帯(朝の紫外線は意外と強い)
冬の朝は日差しが低い角度から入るため、顔に直接紫外線が当たりやすいのが特徴。
特に 頬・鼻・額の高い部分は光を受けやすく、気づかないうちに光老化が進みます。
車の運転:ガラス越しにUV-Aがしっかり届く
冬は車移動が増える季節ですが、
UV-Aは窓ガラスを通過する ため、ドライブ中は油断大敵。
運転席側だけシミが増える 左右の顔に差が出る
こうした現象も、冬の「ガラス越し紫外線」が原因のひとつです。
冬のアウトドア:雪の“照り返し”で紫外線量が2倍に
雪は紫外線を反射するため、スキー・スノボ・雪遊びなどでは
通常の1.5〜2倍の紫外線 を浴びることになります。
顔が赤くなるのは寒さだけではなく、
UVダメージによる炎症 が原因の場合も多いです。
ランニングや外歩き:汗をかくとさらに注意
冬のランニングは、空気が澄んでいて紫外線が届きやすい状態。
さらに汗が蒸発すると肌のバリアが弱まり、ダメージが加速します。
男性の外歩き・昼休みの散歩も要注意ポイントです。
室内にも届く「窓際の紫外線」
美容師やデスクワークの人は、窓際で過ごす時間が長いほど、
知らず知らずのうちに紫外線貯金が増えていきます。
太陽光が直接当たらなくても、
UV-Aはしっかり室内に届いています。
今日からできる冬の紫外線対策
冬の紫外線対策は、夏のように強力なアイテムを使う必要はありません。
大切なのは “負担をかけずに毎日続けられるケア” を選ぶこと。
乾燥しやすい季節だからこそ、保湿と紫外線対策を同時に行うのがポイントです。
SPF25〜30・PA+++で十分カバーできる
冬は夏ほど紫外線量が多くないため、
SPF25〜30、PA+++程度の日焼け止めでOK。
強すぎる日焼け止めは乾燥を招きやすいので、
「軽い・保湿力あり・毎日使いやすい」ものを選ぶのが正解です。
“保湿タイプの日焼け止め”が冬の主役
冬は皮脂分泌が少なく、肌のバリアが弱っています。
だからこそ、
・セラミド
・ヒアルロン酸
・アミノ酸
・グリセリン
などの保湿成分入りの日焼け止めが最適。
保湿クリーム → 日焼け止め の順で重ねると、
乾燥しにくく、肌負担をおさえつつ紫外線を防げます。
顔だけじゃない!“冬に焼けやすいパーツ”も忘れずに
意外と見落としやすいのが以下の部分。
耳
首(前・横)
手の甲
目のまわり
首の後ろ(マフラーの隙間)
特に 目元はシワの原因になるUVダメージが蓄積しやすいため、冬こそ丁寧に。
外出30分前には塗っておく
冬は肌が冷えていて、なじむのに時間がかかります。
外に出る前に慌てて塗るとムラになりやすいので、
👉「外出の30分前」
を目安に塗り広げるのがおすすめ。
夜は“ビタミン美容液”でダメージをリセット
冬の紫外線はシミ・くすみの原因になるため、
夜はビタミンC誘導体やナイアシンアミド入りの美容液でダメージケアを。
シミ予防
毛穴ケア
くすみ対策
コラーゲン生成サポート
と、光ダメージの回復に適した成分です。
メンズは“軽いテクスチャー”の日焼け止めが続けやすい
男性は皮脂量が多く、
「日焼け止めのベタつきが苦手」という方が多いので、
ジェルタイプ
ミルクタイプ
べたつかないUV乳液
など、仕上がりが軽いアイテムが冬は特におすすめ。
まとめ:冬こそ紫外線ケアが未来の肌を守る
冬は気温が低く、紫外線を感じにくい季節ですが、
実際には UV-Aを中心に夏の半分以上の紫外線が降り注いでいる ため、肌へのダメージは着実に蓄積していきます。
乾燥・冷え・血行不良が重なる冬は、肌のバリア機能が低下しやすく、
その状態で紫外線を浴びることで、
シミ・くすみの悪化
たるみを進める光老化
敏感肌・炎症
小ジワや乾燥トラブル
といった“老け見えサイン”が表れやすくなります。
しかし、冬は紫外線対策のハードルが高くなく、
SPF25〜30・PA+++程度の軽い日焼け止めで十分守ることができます。
さらに保湿ケアを合わせることで、季節ダメージを最小限に抑えることが可能です。
「冬でもUVケアをする」
——この習慣が、来年の肌、その先の10年の肌を大きく変えます。
アトリエワークスからのひと言
冬は肌が乾燥しやすく、バリア機能も低下しやすい季節です。
だからこそ、紫外線の影響がじわじわと積み重なり、気づいた頃には“老け見えサイン”が進んでいることも少なくありません。
アトリエワークスでは、季節に合わせたケアや、未来の肌と髪を守るための正しい知識を大切にしています。
毎日の生活に取り入れやすいケアを続けることで、肌は必ず応えてくれます。
今日のあなたが選ぶ習慣が、
これからの肌の美しさと自信につながります。
