〜ドライヤー前のひと手間で髪が変わる〜
「毎日トリートメントしているのに毛先がパサつく」「朝のまとまりがすぐ消える」──。
そんな悩みの原因は、アウトバストリートメント(洗い流さないトリートメント)の使い方にあるかもしれません。
お風呂の中で使うトリートメントが“髪を補修するケア”なら、
アウトバストリートメントは“髪を守るケア”。
乾かす前にひと手間加えるだけで、熱・摩擦・乾燥から髪をしっかり守り、ツヤとまとまりを長時間キープできます。
ここでは、髪質に合ったアウトバストリートメントの選び方と、プロが実践している正しい使い方のコツを解説します。
アウトバストリートメントの種類
アウトバストリートメント(洗い流さないトリートメント)は、ドライヤーや紫外線、摩擦などの外的刺激から髪を守り、ツヤ・なめらかさ・まとまりをキープするための重要なケアアイテムです。
実はその形状によって、「仕上がり」や「髪質との相性」が大きく変わります。
ここでは、主な3タイプの特徴と選び方を紹介します。
オイルタイプ
特徴: 髪表面をコーティングして水分の蒸発を防ぎ、ツヤとしっとり感を与えるタイプ。
主成分は植物オイルやシリコンオイルで、キューティクルの保護に優れています。
こんな人におすすめ:
乾燥・広がりやすい髪
カラーやパーマのダメージ毛
湿気でうねりやすい髪
使い方のポイント:
・ドライヤー前の濡れ髪に、少量を毛先中心に馴染ませる。
・乾いた後のツヤ出しにも◎(つけすぎ注意!)。
💡プロのコツ:オイルは“表面を守る”役割が強いため、内部補修をしたい場合は、インバストリートメントと併用するのがおすすめ。
ミルクタイプ
特徴: 水分・油分・補修成分のバランスが良く、髪内部に浸透して保湿・補修をサポート。
重すぎず軽すぎない仕上がりで、最も使いやすいタイプです。
こんな人におすすめ:
普通毛〜軽いダメージ毛
自然なツヤ・柔らかさが欲しい人
オイルの重たさが苦手な人
使い方のポイント:
・タオルドライ後、毛先から中間に均一に馴染ませる。
・手ぐしやコームでとかすとムラづき防止に。
💡プロのコツ:ドライヤー前にミルクタイプをつけ、仕上げにごく少量のオイルでツヤを重ねる“ダブルケア”が効果的。
ミストタイプ
特徴: スプレー状で軽やかに使えるタイプ。
保湿や静電気防止、寝ぐせ直しなどに便利で、朝のスタイリング前にも活躍します。
こんな人におすすめ:
細毛・軟毛でボリュームを保ちたい人
髪がペタッとなりやすい人
軽いケアやお出かけ前の整え用に
使い方のポイント:
・ドライヤー前、または朝の乾いた髪に均一にスプレー。
・毛先だけでなく、全体に軽く霧をまとわせるイメージで。
💡プロのコツ:ブロー前にミストを使うことで、髪に自然なハリとツヤを出し、まとまりやすい状態に整えられます。
髪質や季節、仕上がりの好みに合わせて使い分けることで、
サロン帰りのような質感を自宅でもキープできます。
② 髪質別・選び方のポイント
アウトバストリートメントを“なんとなく”で選んでいませんか?
実は、髪質によって最適なタイプや成分がまったく違うんです。
は間違ったタイプを選ぶと、ベタつき・広がり・パサつきといった悩みが悪化することも…。ここでは、髪質別に最適なトリートメントタイプとポイントを紹介します。
細毛・軟毛タイプ
特徴: 髪がやわらかく、ボリュームが出にくい。
重たいトリートメントを使うとペタッとなりやすいのが悩み。
おすすめタイプ:
ミストタイプ(軽い保湿でふんわり感キープ)
ミルクタイプ(補修しつつも軽やか)
選び方ポイント:
「軽い仕上がり」や「エアリータイプ」と書かれたものを選ぶ。
ケラチン・シルク・コラーゲン配合など“ハリ・コシ系”成分をチェック。
ドライ前に少量だけ使用し、つけすぎ注意。
💡プロの一言:
細毛さんは根元より“中間〜毛先”のみに。ドライヤー前にミストを全体に吹き、仕上げにミルクで毛先を整えると◎。
普通毛タイプ
特徴: ダメージが軽く、バランスが取れた髪質。
ケア次第でツヤ・まとまりを維持しやすい。
おすすめタイプ:
ミルクタイプ(保湿と補修のバランスが良い)
季節によってオイルをプラスしてもOK。
選び方ポイント:
「保湿バランス」「ダメージケア」「ツヤ感UP」などの記載を参考に。
髪質を変えるより、“今の状態をキープする”意識で選ぶ。
💡プロの一言:日常的な紫外線や摩擦のダメージ防止に、毎日使うことが大切。特に秋冬は乾燥が強まるので、オイルを少量重ねるとツヤ感が続きます。
太毛・硬毛タイプ
特徴: 髪がしっかりしていてまとまりにくく、広がりやすい。
パサつき・ゴワつきが出やすく、しっとり仕上げが向いています。
おすすめタイプ:
オイルタイプ(重さでまとまりを出す)
ミルク+オイルの併用も◎
選び方ポイント:
「高保湿」「まとまり」「しっとり」タイプを選ぶ。
アルガンオイル・ホホバオイルなど天然オイル配合
おすすめ。
💡プロの一言:
乾かす前にオイルを毛先中心に。
朝のスタイリング時も少量重ねるとツヤとまとまりが続きます。
くせ毛・ダメージ毛タイプ
特徴: 乾燥やうねりが強く、手触りがザラつきやすい。
湿気や摩擦でさらに広がる傾向があります。
おすすめタイプ:
オイルタイプ(ツヤとまとまり重視)
補修力の高いミルクタイプ(ケラチン・CMC配合)
選び方ポイント:
「ダメージ補修」「熱保護」「うねり防止」と書かれた製品をチェック。
熱を加えると効果が高まるタイプも多いので、ドライヤーで丁寧に仕上げて。
💡プロの一言:
くせ毛やダメージ毛は“熱との相性”が重要。
オイルでコーティングしつつ、ドライヤーでツヤを閉じ込めるのがコツ。
スタイリストの視点:
「髪質に合ったトリートメントを選ぶ」ことは、
“サロン帰りの手触り”を自宅で再現する第一歩。同じトリートメントでも、髪質に合わせた使い方次第で仕上がりが変わります。
③ アウトバスの「正しい使い方(タイミング・量・つけ方)」
どんなに良いアウトバストリートメントでも、使い方が間違っていると効果が半減してしまいます。
ツヤ・まとまり・補修力を最大限に引き出すためには、“タイミング・量・つけ方”の3つのポイントが大切です。
1. タイミングは「タオルドライ直後」がベスト!
アウトバストリートメントは、お風呂上がりのタオルドライ直後(髪がしっとりしている状態)に使うのが理想。
濡れた髪はキューティクルが開いていて、成分が内部まで浸透しやすいタイミングです。
🌿ポイント
- しっかり水気をきる(びしょびしょの状態だと薄まる)
- 乾ききる前に塗布することで、ドライヤー熱の保護にも◎
💡朝使う場合は?
→ 寝ぐせ直しミストやUVカット効果のあるミストタイプを使うのがおすすめ。軽く整えるだけでツヤとまとまりが戻ります。
2. 適量は「髪の長さ×毛量」で変わる
つけすぎるとベタつき・ぺたんこ髪の原因になり、
少なすぎると保護効果が足りません。
目安量を守ることが、美しい仕上がりのカギです。
※髪が細い人は少なめ、乾燥・ダメージ毛はやや多めが◎
3. つけ方は「毛先中心」→「中間」→「表面の順」で
アウトバストリートメントは、“毛先”からつけるのが鉄則。
一番ダメージを受けやすい毛先に栄養を集中させましょう。
🌿正しいつけ方
- 手のひらでしっかりなじませ、均一に広げる
- 毛先を中心に指を通すように塗布
- 残りを中間〜表面へサッとなじませる
- 最後に目の粗いコームで軽くとかして均一に行き渡らせる
💡NG例
根元からベッタリつける → ぺたんこ髪の原因
手に取ってすぐ塗る → ムラづきやベタつき
ドライヤー前に使うと「熱ダメージ予防」に!
特にミルクタイプ・オイルタイプのアウトバスは、
ドライヤー前の“ヒートプロテクト剤”としての役割も。
熱でトリートメント成分が定着し、ツヤが出やすくなります。
🌬ドライのコツ
温風→冷風で仕上げる(キューティクルが閉じてツヤUP)
同じ部分に長時間当てない
✨スタイリストのひとこと
「髪のダメージは日々の積み重ね。
正しい使い方を意識するだけで、いつものアウトバスでも仕上がりが格段に変わります。」
④ アウトバスの「よくある間違いと注意点」
アウトバストリートメントは、髪を守り・整える心強いアイテムですが、
使い方を間違えると逆効果になることも。
「いいと思ってやっていたのに、髪がパサつく・重くなる」——そんな悩みは、もしかすると使い方の勘違いが原因かもしれません。
ここでは、よくある間違いと注意すべきポイントを解説します。
間違い①:乾いた髪にそのままつける
乾燥しているからといって、乾いた髪に直接オイルやミルクを塗布するのはNG。
乾いた状態ではキューティクルが閉じており、成分が浸透しにくくなっています。
そのため、表面だけがベタついて内部はパサパサ、という状態になりやすいのです。
💡正しい使い方
→ まずタオルドライ後、髪がしっとりしているタイミングでつける。
朝スタイリング時に使いたい場合は、軽く霧吹きで湿らせてからなじませるのが◎。
間違い②:根元からベッタリつける
「全体をしっかりケアしたい」と思う気持ちはわかりますが、
根元への塗布はNGです。
根元は皮脂の影響を受けやすく、ベタつき・ぺたんこ髪の原因になります。
💡正しいつけ方
→ 毛先〜中間を中心に、手ぐしでやさしくなじませる。
余った分を表面になでつける程度でOK。
間違い③:量が多すぎる(または少なすぎる)
オイルもミルクも、“量”は仕上がりを左右する最重要ポイント。
多すぎると重たくなり、少なすぎると効果が実感できません。
また、製品によって濃度が違うため、「前に使っていた量」をそのまま使うのも要注意です。
💡注意点
新しい製品を使うときは、まずは半量からスタート
髪が細い人はミストや軽めのミルクタイプを選ぶと◎
間違い④:ドライヤー前につけっぱなしで乾かす
意外と多いのが、「つけてそのままドライヤーで一気に乾かす」ケース。
オイルを塗ってすぐ高温風を当てると、熱で酸化して逆に髪を痛めることがあります。
💡正しい乾かし方
→ つけたあと軽くコーミングして均一にのばし、
ドライヤーは根元→中間→毛先の順で、やや距離をとって乾かす。
仕上げに冷風でキューティクルを引き締めるとさらに◎。
間違い⑤:何種類も重ね使いする
オイル+ミルク+ミスト……と、
「重ねればより保湿される」と思いがちですが、
実際は成分同士が干渉してベタつきやすくなることも。
💡注意点
基本は1種類でOK(髪質に合ったタイプを選ぶ)
ダメージが強い場合は、ミルク→オイルの順に薄く重ねるのが理想
スタイリング剤を重ねる場合は、必ず乾かしてから
スタイリストのアドバイス
「アウトバスは“塗るケア”ではなく“仕上げの保護”。
正しい使い方をすることで、ツヤもまとまりも劇的に変わります。
使い慣れてきたら、季節や髪の状態に合わせてタイプを使い分けるのもおすすめです。」
まとめ:正しく使えば、髪はもっと応えてくれる
アウトバストリートメント(洗い流さないトリートメント)は、シャンプーやインバストリートメントでは補えない**「仕上げと保護」**の役割を担っています。
使う種類やタイミング、つけ方を正しく理解することで、髪は驚くほどツヤ・まとまり・手触りが変わります。
💧ポイントをおさらい
種類を選ぶ
→ オイル・ミルク・ミストなど、髪質と仕上がりの希望に合わせて選びましょう。
・乾燥・広がり → オイルタイプ
・柔らかくまとめたい → ミルクタイプ
・軽く仕上げたい → ミストタイプ
使うタイミングと量を守る
→ タオルドライ後の“濡れた髪”に適量を。毛先中心に、少しずつなじませるのがコツ。
正しいつけ方で効果アップ
→ 手のひらで温めてから毛先→中間→表面の順で。
最後にドライヤーで乾かすことで、成分がしっかり定着します。
やりがちなNGに注意
→ つけすぎ・根元につける・乾いた髪にベタ塗り、はNG。
重たく見えたり、逆に乾燥を招く原因になります。
🌸スタイリストからのひとこと
髪は毎日の積み重ねで生まれ変わります。
アウトバストリートメントは“おしゃれの仕上げ”ではなく、“髪を育てる習慣”です。
正しく選んで、正しく使うことで、あなたの髪はもっと輝きます✨
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